未少年 3-4
………………
「いただきますっ」
「いたあきます」
「………どう、きよみょ。美味しい?」
「…おいし…。たぶんぼくはこのあじがすきだった」
「そうなの?そっかぁ。それはよかった」
「あん」
「んー?」
「しってるおんがくあったよ」
「…ほんとに?誰?言ってみて」
「……Pixies…Pearl Jam…Sonic Youth…あとなにか」
「おっ、結構あるねー。何か思い出したりした?」
「ん…………すき」
「好きだったの?」
「たぶん…」
「そっか…。でもよかったよ」
「よかったー?」
「うん。きよみょの一部がまた分かったからね」
「あん…やさしい」
「そう?ありがと」
「あん」
「なーに?」
「おねがいがあるの」
「んー?どしたの?」
「…かくものとかみがほしい」
「書くものと…紙?いいけど…どうして?」
「えをかきたい」
「あぁー、絵ね。うん。いいよ。そういえば使ってないスケッチブックとかペンあるし。あげるよ」
「…ほんと?うれしい。ありがとう」
「どういたしましてー。…あ、そうだ。きよみょさ、携帯持ってたよね?」
「…けいたい…あぁ、でんわ?」
「そうそう」
「ちょっと後で貸してくれない?」
「うん。いいよ」
「ありがとう。じゃ、ほら、ご飯早く食べないと。冷めちゃうよ」
「さめる?」
「冷たくなっちゃうってこと。温かい方が美味しいからね」
「ふーん」