永遠の誓い-8
「先生は緊張しないの?」
由里子はふいにそう聞いた。
『俺?』
「うん…」
『しないこともないけど…まぁそれよりは、由里子をどうやって抱こうかな?とか、そういう実戦的なことに頭がいくと言うか…』
「も―――ヤダ、先生!」
由里子は、クルッ…とあちら側を向くと背中を丸めてしまった。
『いやっ…由里子、でも男なんてそんなもんだぜ!』
「もういい…」
こんな時なのに、ロマンティックなことなんて、何一つ言えない俺に、由里子は腹を立てたのだろうか?
でも、とりあえず緊張はほぐれたろ…由里子?!
俺は小さくフッ…と短く息を吐き、後ろから由里子の髪を掻き上げると、首筋にチュッ…と音を立て口づけをした。
そして、そっと前に腕をまわしバスローブの結び目を解いた。
「あっ…」
一瞬、由里子の小さな囁やきが聞こえてきた。
『由里子…せっかくの夜なんだから機嫌直せよ…』
俺が、由里子のうなじに唇を落とすと、ピクンッ…と由里子の体が震えた。
「…もう…直ってる…」
由里子は茶目っ気たっぷりにそう言った。