永遠の誓い-4
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ママの後ろから、リビングに姿を見せた先生は、午前中に見た礼服姿から、細身の黒色系のスーツに着替えていた。
うわぁ…先生カッコ良すぎるよぉ〜
やだっ!私、ドキドキしてきちゃった…
先生はちょっと照れ臭そうに私に歩み寄ると『由里子…改めて卒業おめでとう!』と、ピンクの大輪のバラの花束を手渡してくれた!
「わぁ―――素敵!!すごく甘くていい香りがする」
『“Tea Rose”って品種のバラ。由里子にとてもよく似合ってる!』
「ありがとう先生…すごく嬉しい!」
『うん。でもね…由里子。今日はまだ、他に渡すものがあるんだ!』
「まだ何かあるの?!」
『あぁ…今日はこっちが本題…』
「ん?」
先生はそう言うと、ポケットから手のひらに収まるくらいの、赤いビロード張りの小箱を取り出した。
えっ?!…もしかしてそれって―――!!
私の胸は急激にトクンッ…と高鳴った!
『先生…由里子。ママが、あなた達の結婚の立会人になってあげるわ』
け…け…結婚―――?!
ママの口から突然飛び出した、“結婚”の2文字に、私はめまいがするくらい驚いた!
先生は確かにあの時『2人のこの先のことは、ちゃんと考える…』って、言ってくれたけど、ここまで真剣に考えてくれてたなんて…