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白銀のたまご〜パチプロチーコの生活
【その他 官能小説】

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白銀のたまご〜パチプロチーコの生活3-1

積み上げた玉の箱を…

愛想のいい中村獅童似のスタッフさんがカウンターに移してくれる。

トレイの中に注ぎ込まれた玉は白銀の山を築いて、その真ん中からザザァっと崩れて流れ落ちていく。

そして奥に仕込まれたセンサーによって、ひとつ残らずカウントされるのだった。


パチパチと上がるデジタルの数字を眺めながら時計をみたら、もう10時を少し過ぎていた。


めずらしくこんな時間までネバっちゃった。

ホールはまだ賑わっている。


結局、今日は負けちゃったよ…


ファミレスでお茶だけ飲んで一息入れたらデータを取りに戻って…
もう、さっさと帰ってしまおう。


私たちは必ずしも朝一番にやって来て、たいがい夕方には引き揚げてしまうのね。


一日の仕事を終えてパチンコを楽しみにくるお客さんにも、いい台を空けてあげなきゃ…


それもあるんだけど、本当の理由はもう二つあるのよ。


一つは慣性。

機械というものは車であれ、工場か何かの機械であれ…

必ずしも慣性というものが働いて、ある程度の稼動を継続すると同じような動作を繰り返すようにできてるのよ。


車が好きな人なんかには分かると思うけど、エンジンだってその日その日でご機嫌が変わる…

パチンコ台だって例外じゃない。

ドカンと当たってハマって、またドカンと当たる。

そうかと思えば隣の台は一日ハマってばっかで、ちょっと当たってはまたハマって…


いずれにしてもお昼過ぎには、だいたい今日の調子が分かってくるのよね。


私たちの勝負はそこまで…
ハマる台なんかに1分たりとも付き合いたくないし、少なからず結果が出せた台なら、今日はもうそれでいいじゃない?


ガメつく居座ってたって、爆裂する確証なんてないんだしさ…

危ない橋を渡って大勝ちするより、毎日の確実な勝ちを取るのが本当のギャンブラーなのよ。


それで閉店近くになってからまた戻ってきて結果だけを見るわけ。


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