投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―の最初へ あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡― 130 あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡― 132 あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―の最後へ

運命の人-6

あぁ…なんて幸せな瞬間なんだろう…



こんな素敵な場面…
私の18年の人生で初めてだ―――



私達は、お互いの瞳を見つめ合ったまま、どちらからともなく、唇を求め合い深く重ねた。



私を抱く先生の腕の強さや、胸のぬくもり、深い森の香りに、優しい息遣い―――



そんな1つ1つ…自分の中から消したはずの先生の記憶を、今は丁寧に丁寧に思い出しながら、先生の与えてくれる、安心と温もりの中に身を置いている。



“愛してる”…その短い言葉を口にするまで、私達はたくさんの時間を費やし、大切な人達をも傷付け、犠牲にしてしまった。



お互いに必要な人…そう信じて始まった2人の関係だったのに、気が付けばお互いを傷付け合うことでしか確認しあえない…そんな辛く長い恋が続いた。



『由里子…俺達さぁ、たくさん幸せになろう!』



「うん、たくさん幸せになりたいね…」



『みなみや神木に迷惑掛けた分、俺達ちゃんと幸せになって、この先一緒に生きていこう!』



「うん…」



先生は、私が頷くのを見届けると、再び唇を重ねてきた。



愛しい愛しい先生の唇…



先生の冷たい唇の感触を懐かしく思い出し、私の両頬を涙が伝った。



今まで流してきたどの涙よりも、温かくて愛しくて―――幸せな涙…



私は目を閉じたまま、先生の全てを受け入れようと思った。


あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―の最初へ あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡― 130 あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡― 132 あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前