運命の人-4
どうしよう?先生のこんなとこ見たら、私メロメロになりそうだよ〜!!
先生はゆっくりと体を起こすと、そのまま体を横にずらし、ベッドの右側を空けてくれた。
そして、『ココ…』と空いたスペースを手で示し、『おいで…』と私を手招きした。
私がそこに腰をおろし、グラスの水を口に含むと、先生はそっと私の背中に腕を回した。
私は先生の唇に、自分の唇をそっと重ね、薄く開かれた唇の隙間から、こぼれないように、ゆっくりゆっくりと水を注いでいく…
ゴクンッ、ゴクンッ―――
先生はおいしそうに喉を鳴らし、水を喉の奥へと滑らせていった。
「もっと欲しい?」
『うん、もっと…』
そのあと、私達の唇は何度も何度も重なり合った。
ゴクンッ、ゴクンッ―――
先生はグラスの水を最後まで飲み干し、『由里子の水…美味かったぁ〜』と言うと、突然私を強く抱き締めた!
「あっ…せんせ!」
―――その時、手から滑り落ちたドゥラレックスのグラスが、コトン…と音を立て床に転がった。
『由里子…やっと捕まえた!』
先生は、フッと私を抱く腕を緩めると、私の瞳を覗き込み、人懐っこい顔で笑った。
先生の淡い灰色の瞳…
こんなに近くで見たの久しぶり!
このまま見つめていたら、ホントに吸い込まれてしまうかもしれない。
私は先生の魅惑的な瞳に、釘づけになった。