未少年 -1
これが夢ならば、醒めてほしい。
なんて悪夢なんだ。
これが現実ならば、夢であってほしい。
こんな現実、受け入れられるほど私は強くはない。
一体何が起こったのか。
一体何が起こっているのか。
目の前のこれはなんだ。
あれはなんだ。
どういうことなんだ。
視界が霞む。
涙のせいか。
脳がそのように見せているだけなのか。
分からない。
分からない。
声が声にならない。
私の声帯よ、振動しておくれ。
視界が霞む。
視界が霞む。
意識が朦朧とする。
昼から夜へ、帳が降りるように。
引き潮から満ち潮へ、波が迫るように。
まるで脳に蓋をされたようだ。
こんなものが真実ならば私は嘘を信じたい。
ここに私はいない。
そうだ。
これは私の現実ではない。
ここにいてはいけない。
ここにいてはいけない。
さよなら。