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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 最終話「告白しタイッ!?」-5

*―*

 木曜日。
 その日の部活は早めに終わった。理由はわからないが、顧問の愛理がそう命じたから。

 ――えっと、もうすぐ相模原神社のおまつりだよねぇ。みんなもお手伝いとか準備あるとおもうしぃ、今日はこれで解散ね。

 本当は自分の準備があるのだろう。和彦が彼女に個別に話しかけていったことを見れば一目瞭然。知らぬは当人ばかりなり。あとはそれが世間に出ないようにしてくれれば、陸上部が炎上しなければナニをしていてもいい。
 それが大方の部員の考えだった。

 とはいえ顧問の号令が都合の良い部員たちはそそくさと帰ってしまう。
 まだ出しっぱなしの用具は雑用マネージャー任せにして。

「……うぅ」

 今日に限って比較的まじめな優、稔も「宿題終わらせたいから」と仲良く図書室へ行ってしまう。こんなことなら自分も課題を残しておけばよかったと思う紀夫だが、理恵の補修を待つ間にすべて終わらせてしまいやることもない。

「はぁはぁ……」

 頼みの綱の里美や理恵達は体育の課題である水泳の回数が足らず午後は一時間置きに入りなおしてスタンプをもらっている。
 仕方なく一人奮闘しようとする彼を支えたのはキャプテンの久恵だった。

「ふぅ、ほらがんばって。君も男の子でしょ?」
「そんなこといったって見てのとおりですから無理です」

 高飛びのマットを運ぶ彼は汗まみれになって踏ん張るも遅々として進まない。できればあと二、三人欲しいところ。

「よいしょ、よいしょっと……」

 二人力を合わせてなんとか倉庫に運ぶも、すでに身体は汗と土ぼこりにまみれていた。
 しばらくは動きたくない。たとえこのかび臭い部屋でも。

「はぁはぁ、つっかれたあ」
「そう、ね。もう、ほんと、みんな、薄情なんだから……でもさ」

 久恵はジャージから砂を払い、紀夫の隣に座る。

「二人きり。なんからぶほみたいなベッドあるしね」

 優等生モードから寂しがりやに切り替わる彼女は上目遣いで彼を見る。

「先輩……」

 あきらめないから。

 彼女の残した言葉が耳に刺さる。

「俺、本当は好きな人……」

 いるから。
 それは彼女も知っている。鏡越しの告白を目の当たりにしたのだから。

「でもあきらめない。私しつこいから」

 そっと薄い胸板に寄り添う彼女。それを振り払う余力も気持ちも無い。
 多分ここ最近の彼女の変遷ぶりに中てられたから?

 ――先輩、うなじ白い。運動部なのに。

 髪を掻き分け、ジャージの襟を見つけると白いそれが見える。そのおくにはきっと
……。


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