想い溢れて-5
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学校から駅に着いた時、ちょうどホームに入ってきた電車に乗ることが出来た。
朝のラッシュの時間とは比べものにならないほど、車内はガラガラに空いていた。
3つ目の駅で降り、あとは改札口を出てからひたすら猛ダッシュ―――
息が上がり、体力の限界が近づいてきた頃、先生のアパートが見えてきた!
ハァ…ハァ…
ハァ…ハァ…
先生のアパートに着き、激しい呼吸を整えながら、ゆっくりと1段1段階段を上がった。
先生の部屋は2階の1番奥―――
―――ピンポーン!!
インターフォンを押し、ドアの前でドキドキしながら返事を待った。
「………」
しかし、いっこうにドアが開く気配がない。
「あれ?返事がないなぁ…」
そのまましばらく待ってみたけど、ドアの向こうはシンッ…と静まり返ったままだった。
先生眠っちゃってるのかな?
まさか…動けないほど重病とか?
何だか胸騒ぎがし始めた、その時だった!!
『―――お前…こんなとこで何やってんだよ!』
突然、大きな声がアパートの廊下に響いた!
佐々先生だった…