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あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

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揺れる想い-8

『ごめんな…俺、由里子を困らせるつもりはなかったんだけど…』



愛しい佐々先生は、今どんな顔をしているの?



切なそうにそう言った先生の胸に、本当は今すぐにでも飛び込んでしまいたかった。



「先生?」



『…だから…やっぱりいいわ…』



「え?何が?」



『今の俺の質問には…答えなくていいってこと!』



「………」



『なっ由里子…だからもう行って!』



「…先生私ね…」



『由里子…もう何も言わないで、このまま行けって!!』



先生は残りの資料を手早く拾い集め、私の腕に無理矢理抱えさせると、扉を開けてしまった。



『俺達…これで…いいんだよ…』



先生はまるで、自分に言い聞かせるようにそう言うと、私の背中をそっと廊下に押し出し、バタンッと扉を閉めた。



私はグラグラと心を揺さ振られたまま、廊下にただ茫然と立ち尽くしてしまった。



いつのまにか両目から流れだした涙は、滝のように私の頬を伝っていく―――



私は資料を抱えたままの肩先で、何度も何度も涙をぬぐいながら、佑介の元へと走った。



なぜ、そんなことをしたのだろうか―――?



言葉では上手く説明出来なかったけれど、今はただ佑介に会って、その大きな胸に抱かれたかった!


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