「7年のジカン差」-3
「あうっ…気持ち…いいよぉ…」
私全部が真咲に蹂躙されている。はしたないあえぎ声が止まらない。
「香苗さんの声、可愛い。…俺もいいよ」
掠れた真咲の声。声を聞いただけなのに、私の厭らしい体は勝手に反応してしまう。
ビクンと性器が痙攣し、真咲を締め付けてしまう。
「やあっ…」
結果それが、また私を追い立てる。
「あっ…も…おかしく…なっちゃ…」
襲いかかるような快感の波に、私は必死で真咲にしがみついた。
大きな体。怖いくらい気持ちいいのに、すごく安心する。
「真咲…好きっ…」
思わず口から飛び出た言葉。一瞬、真咲はひどく切なそうな顔をして微笑んだ。
「俺も香苗さんが好きだよ」
奪われるようなキス。激しすぎる快感。下半身だけじゃなく全身を包みこまれるような感覚。気が、遠くなる。
…気がつくと私はベッドに倒れ込んでいた。
「香苗さん、気持よかった?」
回された腕が暖かい。決まり切った質問を無視して、いつもの私に戻るためにわざと冷たい声を出す。
「早く片付けしなきゃ」
「片付けあと回しでいいじゃん。別に片付けのためのデートじゃないでしょ?」
私と同じでさっきとは別人みたいな彼の声。
「まったく、子供なんだから」
「うん。子供だよ」
そう言って真咲は大人の力で私を抱きしめた。
「だからもう少し、このままでいようよ。大人の香苗さんは我儘な子供の言うこと聞いてくれるよね?」
そんなこと言われたら、ダメなんて言える筈がない。体にはまだとろりと甘いけだるさが残る。もう片付けなんて出来そうもない。
私は大きな子供の胸に顔をうずめた。今日は精一杯甘えることにしよう。
了