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富子艶聞
【歴史物 官能小説】

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富子艶聞-12

「 こ、こんな快感は味わったことはありませぬ・・・はぁ、はあ・・・」


「 本当に義政殿もこのような“名器"をほったらかしにするなどその気がしれぬのう・・・・」




富子は無意識にその手を、肌ぬきになった上皇の胸板に添わせる。

自然と上体が前屈みになりその形のよい丸みある乳房が 上皇の顔の側にまで近づいた。

それにあわせて彼女の長い黒髪もたらりと垂れ下がる。その髪の感触を頬に感じつつ、上皇の舌が目の前の垂れ下がる乳首に舌を絡ませ 吸い上げた。



―――チュウ・・・チュウチュ・・・・



「 はあ・・・あうっ、あんん・・・」


背中を反らせ 体を震わす富子。その妖しいまでに赤い唇から吐き出されるのは歓喜に充ちたあえぎ。


彼女の体の反応に合わせて富子の中も敏感に反応していた。

それは富子に実際に包まれている上皇自身が一番強く実感していた。
やがて上皇が腰を激しく上下に動かし始めた。

それに合わせて富子の体も上下に動き、
彼女の黒髪と頭が前後左右に振り乱され、
その白い乳房が上皇の目の前で よく弾む。



―――カタカタカタカタ・・・


―――ズプッズプッズプッ・・・・




「 あああ〜〜・・・こ、こんなぁ〜〜〜 」



先刻まで“夫以外の男"と体を重ね、今は“男の父親"の愛技に夢中になる。

2重の不義に潜む毒の味に富子は満足せず 更にその先をねだっていた。

上皇も そんな富子の乱れに応えるように、
下から彼女の乳房を両手でしっかりと鷲掴みにし
揉みほぐしてやる。

そして上皇の手のひらに伝わる、
富子のきめ細かな肌触り。滑らかな絹を思わせる。ただ触れているだけでも心地好い。


―――ギュウウッ


「・・・あんっ、あんっ・・・・いいわ、いいわぁ・・・」


「・・・・・」




富子は相手が上皇ということを忘れたのではと思うくらい我を忘れていた。


上皇も長らくの宮廷生活で見たことのないくらい、
情熱的で、奔放で、そして淫らな様子に

このような女性もいるのかと目を見開く思いだった。


先程まで覗いていた息子との情景も脳裏に浮かび
上皇は興奮のあまり身震いする。


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