富子艶聞-11
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「―――この桜の花のような乳首・・・・」
「 あんっ・・・ 」
「 敏感じゃのう。摘まんだだけで もうこんなに固くなって。ふふふ・・・」
先程よりもより小さな灯りだけの部屋から
富子の喘ぎと、上皇の呻きが漏れ出てくる。
ここは富子と帝が体を重ねた部屋の隣の寝間。
部屋を区切っている形の周囲の襖には、墨を使って描かれた山水の風景が全体に描かれている。
中央に寝具が広げられている以外は目立った調度品も見えない。
帝より先に富子を訪れながらも、勢いで帝に先を譲ってしまった上皇が
襖越しに2人の情事を覗き見ていた空間でもある。
富子に誘われる形で再びこの部屋に入った上皇が
妖しい雰囲気の中でお預けを食らった形の将軍御台所の肉体に手を伸ばしていた。
「 あ〜〜・・・・上皇様ァァァ・・・ 」
床の上で仰向けになる上皇の上に跨がり、身体を上下させる富子。
いつのまにか襦袢は脱ぎ捨てられ、昨晩同様の白い肉体が奥の部屋に灯された灯りのせいで 壁にぼんやりと浮かび上がる。
「 そなたの中、まるで別の生き物のようじゃ。
わし自身しっかりと掴み 締め上げつつも 波打っておる 」
富子の両腰に手が添えられ上皇の下腹部がゆっくりと動き出した。
大きさで言えば 息子のものより太く それが富子の中をびっちりと満たしているのだ。
襞が肉棒の動きにあわせてぴったりと絡みつき、
かつてない快感を上皇そして富子にもたらしていた。