巻き戻し 最終話-1
バーベキューの後。
帰路にて。
「ねぇねぇ、なんで機嫌良さそうなの?」
「んー?」
「だって那由多さー、最初はあんなに嫌がってたのに」
「んー…」
「もしかしてあの、久しぶり会ったみたいなあの人と何か会った?」
「んーふふっ」
「キモッ…」
「まぁねー、お付き合いすることになったからねぇー」
「あっ、そうなの!?」
「うんっ。何て言うかさー、なんか懐かしくなっちゃったりしてさ。暫く会ってなかったけどさ、その期間も気にならなくて」
「ふーん…ははっ…」
「でもさ、実も機嫌良くない?」
「あっ、分かった?」
「もしかして誰かと良い感じに?」
「そうなんだよねぇー!あの龍くんの友達の、襷くん!ちょっと良い感じでさ〜。見た目も結構タイプだしっ」
「良かったねぇ〜」
「ねっ?やっぱり行って良かったでしょ?ねぇねぇ?」
「あー…うん。まぁねぇ〜」
「なにそれ〜。那由多が龍くんと再会出来たのは私のお陰なんだからねぇ?」
「それって結果論じゃない…」
「ま、そこは気にしないでっ」
「調子いいなぁ…」
……………
「なぁ龍、なんでちょっとニヤついてんの?」
「あー?」
「俺が龍を那由多ちゃんとこ呼んでからずっとこの調子じゃねーか」
「そー?」
「返事も適当だしよー」
「んー?」
「…どうせあれだろ?那由多ちゃんと仲直り出来たんだろ?」
「まぁ、それ以上かなぁ…」