重なり合う2人-7
『怖い?』
「怖いけど佑介がイヤな訳じゃないよ…」
由里子が俺を気遣い無理して笑う。
『痛かったら無理にはしないからね』
「うん」
俺は由里子の不安を少しでも取りのぞく為に、ニッコリと微笑み『いくよ!』と明るく声を掛けた。
そして由里子の膝に手を掛け、由里子が俺の顔に集中しているうちに、グッと腰を突き出した。
「んっ…」
俺の先端が、ヌルッと由里子の入り口付近を通過した。
そのままゆっくりと腰を進め、ぬめった壁を押し開いていく。
「『んん―――っ』」
由里子はギュッ…と目をつむり、とっさに両手を俺に向けて伸ばしてきた。
由里子が俺の肩に掴まれるように、俺は体をスッと前に乗り出した。
由里子の指先が俺の鎖骨に触れ、そして無事に俺の両肩を掴んだ。
『由里子どう?半分くらいまではきたけど…』
「うんっ、思ったよりは痛くない」
『そう?よかった…』
俺は更に体を前のめりに倒すと、まだ幾分表情の固さが抜けない由里子にキスをした。