魔性の仔Last-14
それから、どれほどの時が過ぎたろう。
「はッ!ああッ!…いいいッ!」
幼い喘ぎ声が洞窟内に響き続ける。
「がッ!…ああッ!」
刈谷は、何度目かの射精を真弥の中で行った。
すでに彼女の秘裂からは、白濁した液が大量に溢れていた。
「ハァ…さあ…もう1度よ…」
果てる度に受ける真弥の愛撫に、刈谷の身体は枯渇することなく何度でも欲情した。
快感に脳はしびれ、もはや正常な思考は何処かに消え失せ、次の快感だけを追い求めるようになっていた。
「そろそろじゃな…」
馬遥遷が呟いた。何度も祭式を執り行った彼だけが変化に気づいていた。
「はッ!あああッ!あんッ!」
激しく揺れる真弥の身体。合わせて刈谷も、昇りつめようとする。
「ああッ!はあああぁぁーッ!」
「ぐあああッ!…ああッ!」
2人は初めて同時に果てた。真弥は荒い息のまま、刈谷のモノを秘裂から抜いた。
そのピジョンブラッドの目は、一層妖しく輝いた。
「これで、あなたとわたしの子供が産まれるわ。あなたは、その糧となるのよ」
そう云った真弥の右手人差し指の爪が、ケモノのように尖った鍵状に変化した。
「これから、あなたは食糧としてここに残るのよ」
真弥の指が刈谷の腹をなぞった。途端に皮膚が裂け、パックリと開いて内部が露出する。
刈谷は麻酔にでも掛かったように痛みを感じなかった。
真弥の手がゆっくりと、内蔵の中に入り、臓器を引き出した。
半月型をした赤い臓器、肝臓を。
「美味しそう…」
生きた肝臓を見た真弥は頬を上気させて、先ほどと同じように表面を指でなぞった。
すると、肝臓の一部が離れた。が、不思議と血は溢れなかった。
その一部を手に取ると、ひと口噛んだ。
「…やっぱり男の肝は最高だわ。精力的で、霊力があって…女のモノなんて不味くて食えたものじゃない」
そう云うと、二口目を口に運んだ。
かつて、世界中に存在した人食の習慣。それが日本にもあり、自らが犠牲になるとは刈谷も思わなかっただろう。
真弥が子供を産むまでの間、彼は仮死状態のまま食い尽くされるのだ。