みなみの反乱-6
『みなみ…俺に何か出来ることはないか?』
「佐々くんありがとう。でもその気持ちだけで充分よ… 私はいつかまた同じようなことになると思う。その時に、一番迷惑掛けたくないのは佐々くん…あなただから」
みなみはこの言葉を最後に仕事を辞め、実家のある九州へと帰っていった。
♯♯♯
それからまもなくして、校長からみなみが死んだと聞かされた…
享年24才―――余りにも若すぎる死…
俺を哀しみの淵から救ってくれたみなみのぬくもりを感じることは、もう2度とないと思うと俺の心は空っぽになった…
みなみ…お前は死んで楽になれたのか?
今は婚約者の彼と2人…笑って過ごせているのかな?
俺はみなみが死を選んだことで、苦しみから解放された…とただ信じるしかなかった。
そう信じなければ、俺はこの先どうやって生きていけばいいのか、分からなかったから―――
あの日教室で起きたこと
―9ヵ月の軌跡― J
「みなみの反乱」―完―