SEXの条件・学級委員長 川崎静奈 C-10
「―――でも案外、ヤマトのほうが私のカラダを忘れられなくて、『付き合って』なんて言ってきたりして……ね?……ま、そんなワケないか!……」
平気そうな顔で冗談ぽく笑うしず。
おそらく―――しずの最後の望みを託したのであろうその言葉に、俺は答えるべき台詞がどうしても見つからへんかった。
情けない自分に打ちのめされながら、俺は今まで繰り返してきたことの罪の重さを強く感じていた。
俺は変わらなあかん。
傷ついても格好悪くてもええから、本気で人を好きになれる男になろう―――。
生まれて初めて、
心からそう思った。
END