浦島太郎-3
勢い良く引っ張ったせいか、毛髪の先に若干頭皮がくっついていた。
頭頂部付近から血を流している女は、いきなりの凄まじい痛みに、泡を吹いて白目を向いてしまっている。
どくん。
どくんどくんどくん。
男は異常な興奮を覚えた。
自分にそんな性癖も趣味もないと思っていたのに。
もっと、もっと。
もっと自分に、興奮を。
ばしん。ばしん。
意識を無くした女を覚醒させようと、男は頭を掴んで起き上がらせた女の頬を思い切り叩く。
ばしん。ばしん。
ばしん。ばしん。
だんだんと赤く腫れあがる女の頬。
白かった肌は、赤、どころか内出血でどす黒く染まってしまった。
ちっ、と一度舌打ちをして女を手放す。
突然落下させられた女は、頭から力なく落下した。
床と骨がぶつかる奇妙な音が耳に入ったが、男は何ら気にしない。
興奮をもっと。
男には今、それだけしかなかった。
それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。
長くて4、5時間といったところだろう。
男は、悦楽の絶頂にいた。