コンビニ草紙 第十二話-2
「何かあったら、この番号に電話ください。じいちゃんの病院の番号ですから。」
「あっはい。あの、携帯電話とかは…。」
「すんません。ハイテクなもんな持ってないんす。」
予想通りといった感じだったが、今は急いでいるのであまり突っ込まず、彼を見送ることにした。
彼は扉の前でまたペコリと一礼をすると、そそくさとお店を出て行った。
留守番をするなどと自分から言ったものの、何をどうしたら良いのかまったくわからない。
さて、これからどうするかな―。
一人取り残された店内で、お客さんが来ない事を、私はひたすら祈っていた。