メルファ・人形残酷(?)物語3-5
「メルファが子供たちを持っている事を、ルーシーはどう思う?」
「どうって?」
「変じゃないかって」
「別に変じゃないわね。 メルファは、子供好きだし」
子供好き?
あのコが?
「子供1人を踏み殺したのに、メルファの気持ちが理解出来ないわ」
再びスザンヌが説明を加える。
「人間に触られて、拒絶反応を示したからです」
「何も、殺さなくても」
マルシアの疑問に、ルーシーが答える。
「あのコは優しい表情してて、凄く残忍なところもあるから」
ボックルはルーシーをジッと見ながら考えた。
「ルーシーよ、おぬしに頼みたい事がある」
「頼み?」
皆の視線が、ボックルに集中した。
「一度、あの問題人形に会ってくれんか?」
「私が?」
「会って、メルファの本音を探ってもらいたいんじゃ。本当に今、何を考えておるのか? 子供たちに対して、どんな気持ちなのか? 許される範囲で結構じゃから…」
ルーシーはボックルの言葉に合わせるかのように言った。
「ジックリと話しを聞いてくれ。そうね?」
「流石はルーシーじゃのう。理解が早いわい」
「私でイイの?」
「おぬしなら、メルファも遠慮せずに心を開いてくれるじゃろ」
微笑むルーシー。
「分かったわ」
「頼むぞ」
「ウィアンッ!! ミャーミャーッ!! ミャーミャーッ!!」
人形部屋の扉に向かって、キディは泣き叫んでいた。
ママに投げつけられて、片足を挫いている。
それでもキディは、足を引きずりながら歩く。