メルファ・人形残酷(?)物語3-11
「んまァ、なーんて酷い事を。これは虐待だわ。 何とか助けられないのかしら!?」
「今は無理でしょう?
メルファがいるし、下手に動いてしまったら…ルーシーの行動を見破られてしまいます」
ルーシーの声がした。
「メルファが戻って来たから会話を切るわ!」
クッキーを食べながらメルファは話した。
「私、結婚スルワ」
「誰と?」
「ディックトヨ」
「ディック!? あの不良人形と結婚するの!?」
「不良ナンテ失礼ナ言イ方ダワ。ワイルドナ男ッ言ッテ頂戴」
一緒でしょうバカ。
「彼と結婚するなら、この家に一緒に住むの?」
「住マナイワ」
「別居?」
「私ガ、子供タチト家ヲ出テ、別ノ場所デ、ディックト暮ラスノ」
「どこに、住むの?」
「ムサ苦シイ人間タチガイナイ所」
「それって、どこ?」
「分カンナイ」
「分かんなーい?」
「彼ガ秘密ノ場所ヲ見ツケテクレテイルカラ、私モマダ知ラナイノ」
「わざわざウチを出なくても、ココで暮らせばイイのに」
「私モ彼モ、人間ガ大ッキライ、ナノ」
協会事務所に戻ったスザンヌたちはボックルに屋敷での事を報告した。
「何じゃと、メルファが結婚するじゃと?」
初めて聞く話しに、ボックルは驚く。
あの小娘が、1人前に結婚するとは…
相手がディックだと聞いて、余計にビックリ!
ルーシーは話しを続けた。