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あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

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佐々の苦悩-5

私は覚えていないけど…恐ろしい悪魔の姿に変貌したパパから、私を助けてくれたのは佐々先生だった―――と、ママから聞いた。



いつか先生にあげるはずだった私の“初めて”をパパに奪われ、その現場を先生に助けられた…



想像することしか出来なかったけど、それが本当だったら、余りにおぞましく、どうにかなってしまいそうだ…



先生は―――その時、何を思ったんだろう?



先生は、入院以来毎日来てくれるけど、私はどんな顔をして先生に会ったらいいのか?



―――未だに分からなかった。



    ♯♯♯



『由里子具合は…?』



「うんっ、ご飯も残さず全部食べるから、退院する頃には太っちゃうかも…」



由里子は、事件以来やつれきった俺を気遣い、そう言って笑いかけてくれる。



しかし、その笑顔が本物でないことくらい、俺にだって分かる…



『由里子…神木のこと忘れられないか?』



俺はずっと、心の中にくすぶっていた問いを、由里子に投げかけた。



「佑介とは、そんなんじゃないよ…佑介はただ友達として―――」



『―――佑介、佑介って…ずいぶん神木と親しげなんだな!』



「先生、何言って―――」



『―――由里子に隙があるから、アイツがそうやって付け込んでくんじゃないのか?』



「先生もうやめ―――」


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