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あの日教室で起きたこと―9ヵ月の軌跡―
【教師 官能小説】

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狂気の朝-6

ハッ…!!



由里子の足の付け根辺りのシーツに、点々と飛び散った鮮血の跡を見つけると、俺は思わず顔を背けた。



それは由里子の“初めて”が、無残にも義父によって奪われた証―――



『由里子…辛かったな…』



俺は意識のない由里子にそう囁きながら、ベッドに縛られた両腕の紐を解き、赤く擦り切れ、血の滲む手首の皮膚に触れないよう、そっと腕を下に降ろした。



そして、蒸し暑い部屋の中だと言うのに、冷えきってしまっている由里子の体を、床に落ちていた毛布で包み抱いた。



俺は由里子を抱きながら、無意識のうちに自分の拳を床に打ち付けた。



クソッ―――っ!



クソッ――――っ!!



クソッ―――――っ!!!



拳の痛みが消え、感覚がなくなったあとも、俺は何度も何度も…床を殴り続けた。



由里子に一番近い存在の俺が、由里子を守れなかった。



今、俺の腕の中にいるボロボロの由里子が、一番俺を必要としている時、俺は助けてやれなかった。



―――俺はこいつに誓ったんじゃないのか?



どんなことがあっても由里子を守る!…と。



つい昨日誓ったその言葉が、今日この瞬間にも破られた―――



俺は自分のふがいなさとやりきれなさに涙が込み上げ、由里子を抱きながら声を上げて泣いた。



俺の熱い涙が由里子の冷たい頬に落ち、由里子の頬を濡らしていく…


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