メルファ・人形残酷(?)物語2-4
スザンヌが質問する。
「中にいる29人の小さな人形たちは…、アレはいったい何ですか?」
「馬鹿ジャナイノ?
分カリキッタ、下ダラナイ、質問シテ」
スザンヌ、怒りを押さえながら…
「か、確認です」
「私ダケノ、可愛イ子供タチニ決マッテルデショウ? 私ダケノ、素晴ラシイ、宝物ヨ」
「なるほどォ。ではアナタ、母親として…子供たちを大切にしているのですネェ」
「勿論ヨォ。毎日、タップリト、愛情込メテ、可愛ガッテイルワ」
ジッとエルファを見つめるスザンヌ…
いきなり、右手の先を指差した。
「ジャック、あの白い布を取って中の遺体を彼女に見せてやって」
ジャックはスザンヌに言われるがまま、近くのワゴンに乗せてある白い布を取った。
中には踏み潰された人形遺体がそのままの状態になっている。
遺体に視線を向けたメルファだが…
全く表情を変えない。
「何、アレ?」
冷たい表情。
ジャックが説明する。
「お前の30人目の子供…だよ」
「子供ッテ誰ヨ?」
「レレだよレレ」
「レレ? ソンナ子供、知ラナイ」
「知らないワケねえ」
「知ラナイモノハ、知ラナイワ。ヘンナ、言イガカリハ、ヤメテヨ」
「お前なァ!」
ジャックが文句を言おうとした時、スザンヌに制止された。
そのスザンヌが、メルファに疑問投げかける。
「アナタは子供たちを大切にするようですが…
アレはいったい、何ですか?」
「サァ、何カシラ?」
「ちゃんと、質問に答えなさい!」
「知ラナイワ。ルルナンテ子供、私ニハ、イナイカラ」
「そんな事ないでしょう? ルルも、アナタの子供として造られたのですから」
「ソノ、ルルッテ子、ジャックガ、殺シタンジャナイノォ? ソウデショウ、クズ野郎?」
「テメェーッ!?」
ジャックはもう、怒り寸前である。