由里子の秘密-6
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「私…きれいな体じゃないの」
『それは、バージンじゃないって意味?』
先生は話の真意を探るように、私の瞳の奥を見つめた…
「ううん…そうじゃない」
私は何から話せばいいのか迷い…言葉を探した。
先生は、私が最初の言葉を紡ぎだすまで、辛抱強く待っていてくれた。
「私ね、小さい時から―――お義父さんに裸にされて―――体触られたりしてた。―――それは今も続いてて、時々―――」
『――由里子やめろっ!!………もういいっ。――――――もう分かったから』
先生の叫んだ声がかすれ、話の途中で私を抱きしめた先生の腕が、背中でブルブル震えている。
「………先生?」
やっぱり、言わない方が良かったのかな?
こんな話聞いたって、先生はきっとイヤな気分になるだけだよね。
―――そう思った時だった。
『由里子―――偉かったな。お前…今まで1人で抱えてきたんだろ?』
先生は、そう言って私の頭の上に手を置くと、胸にそっと抱え、背中を優しくさすってくれた。
そして、そのままこう言った。