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あるカップルの休日
【理想の恋愛 恋愛小説】

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あるカップルの休日-4

『....いまはこっち。』


じゅんくんの首に腕を絡ませ、もう一度キスを続ける。
監督、ごめんなさい。監督の映画は本当にどれも大好きなんだけど、いまの私にはこっちの方が大切なんです。



結局、DVDを一時停止する事なく、コトに及んでしまった。

じゅんくんの、一般的平熱よりも少し高い温度が私の背中に直接伝わっている。
うしろから抱きしめられるのが私はとても好きだ。
このぬくもりも大好き。
どんなに軽くてやわらかい羽毛布団も、これには敵わない。

ちょっと予定とは狂ってしまったけど、まだまだお昼。
少しくらいは良いじゃないか。
じゅんくんの寝息が首をかすめて、ちょっぴりくすぐったい。
でも、嫌な気分はひとつもない。
むしろ、いまは私もこのあたたかいものに包まれた状態で、ウトウトしたい気分。
明日からはまたしばらくすれ違いの生活に戻ってしまうけど、大丈夫。
このぬくもりがそう言ってくれている。
じゅんくん、これからも大好きだよ。
本人にそう言えたかどうかはわからない。もしかしたら寝言みたいな、あまり聞き取れない言葉になっていたかもしれない。
だけど、夢の中のじゅんくんにはちゃんと言えたよ。
夢の中のじゅんくんは笑ってくれたけど、起きてから言っても、きっと同じようにしてくれるよね?

じゅんくん、大好き。


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