超最強嫉妬彼女 後編-16
「せっかく、怪我が治るまで待っててあげたのに…まだお預けしたいの?」
花耶……?
なにこいつはいきなり豹変してんだ?
でも…
もしかして…
これは夢にまで見た花耶との…
「…ん」
花耶は相変わらず下手くそなキスを俺にしてくる。
まだ俺の上に跨ったまま。
「私がいっぱい気持ちよくしてあげる…」
これは…夢か…
頬を抓るが痛い。
「何してるのよ。これは現実。わかる?私を抱かせてあげる」
「……花耶」
「ふふ」
だが、俺の気持ちが最高潮を迎えたとき、あることに気が付いてしまった。
「…やめろ、花耶」
「……え?」
俺は体を起こして、花耶を力いっぱい抱きしめた。
「公也…どうしたの?苦しいよ…」
「痛かったろ…」
「え?」
「もう…わかってるんだよ」
「あは…は…ばれちゃった」
花耶の震えを感じたとき、やはり怖いのだと思った。
正直その時点で止めようと思ったのだが、ふと腕に目がいって気付いたんだ。
「花耶…いつ襲われた」
花耶の腕には、大きな青痣ができていた。
「早く電気消せばよかった…消せばばれないと思ったのに…」
「いつだよ!」
俺が叫ぶと、花耶は俺の胸にうずくまった。
「……公也ぁ…ごめんね…公也…痛かったよね…私のせいだったね…ごめんね…」
そして花耶は俺の胸で泣きじゃくりはじめた。
いつもの泣き叫ぶようにではなく、小さく、小さく。