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狩る理由
【ホラー その他小説】

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狩る理由-1

人間は儚く脆い……
すぐ傷つき 80年ぐらいで死んでしまう。
短い人生の大半を労働で費やす。
何が楽しくて……生きてるんだろう。

でも…………




この世には二つの世界がある。
一つは、人間たちが住む【人間界】

そしてもう一つは………

【下界】という、人間ではないものが住む世界。

俺はそこに住んでいる。
ここは日の光も射ささず、水もない。

ただ一つだけ特別な事は―――


俺たちは皆それぞれ特殊な能力を持っている。


――ッドォォォン――


「おいスライ……何してんだよ?」

スライ……これは俺の名前。
俺の能力は何でも刈り取る能力。
「ちょっと……上の様子を伺ってたのさ。」
「ふ〜ん。……で、どうよ?」
「何が??」
「……かわいい子はいたか??ケッケッケッ――」

そういってケタケタと笑ながら上を覗き込んでるのは、俺の相方 ドライブ――こいつの能力は人の心を操る力。

俺らの世界では二人一組で行動する。
それは仕事をスムーズに行うため………

―――人の寿命を奪う為

俺らは――

死神だ――


「また上でも遊びに行くかなぁ??最近は退屈でしかたがねぇよ。」
「まぁ…俺たちがやらなくても死んでいくからな……」

最近は自殺や殺人が多くてかなわない。なんで人はそんな無意味な事をするんだ。

よく分からない……

「は??ちっげーよ!!そっちじゃなくて、俺は女と遊びたいの!!」

俺は正直驚いた。アホすぎて…

「お前どうせ遊んだ後、寿命奪うじゃねーかよ。しかも毎回俺がその後始末だよ。」
「だって俺、寿命刈る能力じゃね〜し♪♪だから俺とお前がペアなんじゃん♪♪」

この世界のペアは片方が刈る方、もう片方が導く方になっている。
「でもさ、お前趣味悪いよ。もっと選べよな〜…俺だって綺麗なやつを刈りたいんだよ。」
「スライよ〜……好き嫌いは言っちゃあいけねぇよ??要は寿命が長いやつが一番だろ??―――」

いやにまともな事を言ってきた。でも実際そうなんだよな……


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