狩る理由-2
「――俺はお前の事を思ってだなぁ〜」
「そうだな……お前は人と関係をもって永らえる。俺は人を刈って永らえる。」
この世界は二つの部類の死神がいて、それぞれでペアを組む。
自分が生きる為にそれぞれのやり方で人を刈る。
それが俺たちのルール―
「おっ!!いい子はっけーん♪顔も寿命も最高級――スライどうだ??」
俺は上を覗き込んだ。
「……よしっ!!行くか。」
「なんだよ〜。はりきってんじゃん??ケッケッケッ――」
こいつはあの笑いかたで俺の肩に腕を回した。
俺はニヤッっと笑い……
「はりきるだろ。久しぶりの狩りだぜ?? あんな上玉見逃せねぇよ。」
そういって俺達は黒い翼を広げて、人間界へ飛んだ……――
人間は儚く脆い。
短い人生を必死に生きている。
その大半は労働で、何が楽しくて生きているのかわらかない。
でも………
その寿命はきらきらで光輝いていて
――美味い――
〜Fin〜