放課後のMくんとSさん。-4
はやく俺のモンにしたかった。
はやく、その華奢で小っちゃなからだを抱きしめたかった。
はやくサラサラな髪を指でとかしたかった。
その相手が、いま目の前にいる。
「ごめん、俺いま汗くさいけど」
高遠の腕をひっぱって、俺の方に引き寄せる。
腕は親指と人差し指がくっつくくらい細かった。
やっと抱きしめるコトができた―――
高遠は思ってたよりもすっぽり、俺の中に収まった。
『み、みっく....!!』
「ねぇねぇ高遠」
自分の腰を曲げ、高遠と視線を合わす。
「俺も好きだよ?」
あー、やっと言えた。
側で“あたしまだ好きとかゆってないし!!”とスネてるめんこはいるけど。
いーからお前は黙って、俺の腕ん中に収まってな。