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巻き戻し
【純愛 恋愛小説】

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巻き戻し 第三話-1

肉とか野菜も良い頃合いで、それぞれが食べだした頃。


あれから20分くらい経ったけどたっつーとは離れたまま。

同じ学校の友達と一緒にビール片手に楽しそう。



私といえばさっきたっつーに言ったことが頭の中で尾を引いてて、気分が悪い。

何て言うか、嫌われたんじゃないかとかそんな不安な気持ち。

せっかく会えたのに…。



「それすげー偏見。ほんと偏り過ぎだし。じゃあさ、大学行ったやつはみんな頭いいの?偉いの?」



たっつーの言い方には、明らかに苛立ちが含まれていた。

それもそうだろう。

実際に今現在専門に通っているたっつーに向かってあんなこと言ったんだ。
どうにかしてる。




正直、ほんとは、羨ましいんだ。

中学とか、高校とかの早いうちからやりたいこと見付けた人達が。

私なんて、何となくな意識のまま親の言う通りに生きてきただけ。

中学だってほんとは女子校じゃなくてたっつーと同じ所が良かったし。

だけどそれを言い出すことは出来なかった。



周りの友達には何でもかんでもはっきり言う性格なのは、家での性格の裏返しなんだろう。

だからたっつー達みたいに自分のやりたいことに向かって自分の意志で歩いてる人達が羨ましいんだ。




昔から、といってもかなり昔の小学生の頃の記憶だけど、たっつーはいつも破天荒で突拍子もないことを仕出かしてはいつも先生に怒られてた。

学校の鳥小屋の柵をぶっ壊して中の鶏を全部逃がしちゃったり、クラスのいじめられっ子とタッグ組んでいじめっ子の机を放課後に解体したり。


その度に先生にしこたま怒られてたけど、本人は全く意に介さない。

とにかく思い付いたことはなんでもやる、やりたいことは全部やる、でもやりたくないことは絶対やらない、そんな性格だった。


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