Lesson xxxU F-9
「…結…衣っ…!」
先生が私の名を洩らし中でびくびくと波打った。
「ん…ッ…はぁ…はぁ…んんッ…」
「は……ッ…」
私の胸に顔を臥せた先生の激しく上下している背中をそっと抱きしめた。
「先生?」
「んー?」
相変わらず私の髪を弄ぶ先生に訊ねた。
「南方先生の事…どうするの?」
「どうって?」
うっ…。
改めて聞き返されると言いにくい。
「あのままで…いいのかな…」
「あのままって?」
「えっ…と…誰かわからないけど男の子と…」
先生は私の言いたい事がわかったようだ。
「いろんな男と関係させてていいのかって事か?」
私はコクリと頷いた。
「それをお前が心配するのは彩を怒らせるだけだと思うがな」
先生の指摘に返す言葉がない。
先生の言う事は正しい。
私の心配なんて南方先生にすれば嫌味以外の何ものでもないだろう。
でも自分の身も心も削るようにしている南方先生を見るのは悲しい。
だからって榊先生を渡す訳にはいかないけど。
「神崎は気にするな」
こめかみに軽くキスを落とした先生はソファーから立ち上がった。
「送っていく」
「ん…」
今夜は泊まる訳にはいかない。
帰り支度をして先生の後を追った。