DMAI1-3
「………」
6人の目の前には大きな洋館があった。
さっきまでいた商店街とは全く違い、古くさい感じがする。
その洋館の前には6人に背をむける形で立っている人がいた。
しかし………
「………アムネシア?」
その人は振り向いた。
「あら?」
さっきまでの制服姿とは違い、
「えーっと………」
「海賊だな」
絵に描いたような海賊の格好をしたアムネシアが立っていた。
ダボッとし薄汚れた上下の服に、頭にはいかにも海賊というような横長の帽子があった。
「皆もそうだよ」
「!?」
アムネシアの言った通り、後から来た男3人も海賊の格好をしていた。
一は全体的に黒、大輔は青、翔太はオレンジ、アムネシアは赤を基調にした服。
「………っておまえら!」
「え?」
一に言われたので、女3人も自分の服を見てみる。
「わぁー!」
「げっ!」
「貴族ですわね」
最初から順に恵美、陽子、のりの反応だ。
女3人は中世ヨーロッパの貴族のような格好をしていた。
「恵美はこんなん着慣れてるだろうし、のりは背高くてスタイルいいからいいけど、私は………」
「そんなことないよー、妹みたいで可愛いよー!」
「妹………」
背が低く顔が童顔で髪も黒く短めなため、陽子だけは嘘っぽく見えてしまう。
一方、髪がきれいな金色でロング、すらりとしたスタイルののりや、童顔ではあるものの、大富豪のパーティーなどによく招待される恵美はドレスが様になっている。
ちなみに男4人の背格好。
一は中肉中背で顔も少しかっこいいくらい、大輔は背が高くモデル体型。翔太は背が小さく、可愛らしい顔立ちをしており、アムネシアはハーフというものの、目や髪は日本人のそれとは違い瞳はブルーで髪はきれいな金色。
「あんたらはあたしのこと言えないわよ!」
と、陽子は一と翔太を指差しながら言った。
「う、うるせー」
「でも、なんか強くなった気がするよ?」
「翔太は、似合ってるー!可愛いー!」
ガバッと恵美が翔太に抱きつく。
「また………」
一が呆れて見守る中、恵美と翔太はそのままじゃれあっていた。
「なぁ大輔、この中に入れってことかね?」
「だろうな」
『ドンドンドンッ』
「ごめんくだーい、開けて下さーい」
「おいっ!なんでおまえらは行動が急なんだ!もっと慎重に………!」
一が翔太につっこんでいるとき
『ガチャッ。ギーッ』
扉が開いた。