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ハニードリッパー
【OL/お姉さん 官能小説】

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ハニードリッパー9-3

私たちは実に4時間もの間、楽屋で過ごしていてようやく開演になるとステージの様子がテレビにモニターされる。

外は物凄い音響と歓声に揺れていて、私がケイジに外で見たいというとケンちゃんが連れ出してくれた。

一般の人には入れないステージ右側のスポットライトの真下。

もうじき出番だから一緒にいれないけどって、ケンちゃんは戻って行ったけど野外ステージって初めてだった。


大勢の人たちがどよめいていた。
この人たちのほとんどは最後の方に出演するプロのミュージシャンを見に来てるんだろう。


最初のバンドと2番目のバンドは私から見て大差ないように思えたけど、会場は最初の方が沸いたみたいに感じる。


ただの順番だろうか、それとも何かが違うのか私にはやはり分からない。

三組目がステージに上がると私は楽屋に戻ったが何もできる事がないので、またスポットの下でケイジたちのステージを見守る事にした。

ケイジの気を散らしたくなかったのだ。


[ さあっ、次のステージは今度で4回目の出演…
名実ともにすっかりベテランバンドとなったハニードリッパーっ! ]

司会の紹介があって合宿で何度も聞いたイントロが流れ出した。

こうして見るとライブのドキドキ感が私にも分かったように思う。



東京では結構ファンも獲得できてるようだったけど、これだけの舞台に立ってもケイジが飛び出すと会場から歓声が上がる。


私も飛び跳ねて歓声を上げてみた。

よくあんな練習でこれだけのステージができるもんだ。

聞くところ、他のバンドは昨日からリハーサルに入っていたという。


やはり、ケイジたちはそれだけのベテランなんだろう。

今、ステージに立つみんなが本当に今朝まで寝起きを共にした仲間なんだろうかと…
私は夢を見てるような錯覚に捕らわれられていた。



そんな時…

3曲目の演奏が始まった時にケイジはマイクを持ったまま歌を止めてしまった。


しばらくしたら会場も不自然な空気が流れ出した。


ケイジは歌い出したが、何だか変な調子だった。


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