彼女と私の恋愛事情!?1話〜私のコンプレックス自己紹介〜-6
「いい天気だねー」
「え!?あ、う、うん。」
不意打ちだったので、声が詰まってしまう。
そんな私と裏腹に千影ちゃんは意気揚揚とフェンス側まで歩いて行く。
うぅ、なんというか言葉がみつからない。
「さて、話ってなーに?」
さっきまで嫌がってたのが嘘のようだった。
「えっと、その、なんというか、私は女の子だから、千影ちゃんの恋愛対象にはなれない・・・、と思うの。」
「えーうっそだぁ、・・・・なんて、嘘だよ。最初から知ってた。」
一瞬言った意味がわからなかった。
「え!?」
「好きな人の情報ならどうやってでも集めるよ。」
「じゃ、じゃあ知ってて?」
「知ったのは最近だけど。」
つまり、それまでは本気で男の子と認識してたということですか。
・・・え?それってつまり女の子と知っても気持は変わらなかったってこと?
「ひとつだけ不思議に思うところがあるでしょ?」
千影ちゃんもわかっているのか遠まわしに聞いてくる。
「私が女の子だとわかっても、好きな気持ちが変わらないってこと?」
「・・・・うん。」
一瞬ためらうように間をおいたが、はっきりと答えた。
「変な子だと思った?」
そして、不安そうに上目づかいで私を見てくる。
その質問にどう答えればいいか迷った。
「そんなことは・・・・ない。」
なぜすぐに断言できなかったのか、やはり心の底でそんなことを思ってるからかもしれない。
そんな私の心境を察したのか、千影ちゃんが暗い顔をしていう。
「そっか、やっぱり変だよね・・。女の子が女の子のことを好きになるなんて。」
「でも・・・嬉しかったかも。」
「え?」
その一言に驚きを見せる千影ちゃん
「わたし、ほら、好きなんて言われたことなかったし、たとえ女の子でもうれしかったって言うか。」
本心だった。
話を聞いてそう思えた。