エリザベスドール・最終回-10
「ごめんなさい」
「もう、帰りましょうお姉様」
「そうね」
仲良く手をつないで歩き始めるローズマリーとエリザベス。
墓地の出入り口の門扉がゆっくりと開いた。
墓地を出る2体。
エリザベスは愚痴を言う。
「人間の女が私の体に憑いていたけど、ずっと邪魔で仕方がなかたわ」
「人間って本当、うっとうしいのよネェ」
2体はそのまま…
霧に包まれた夜の闇へと消えて行く。
門扉はゆっくりと閉じた。
エリザベスも、ローズマリーも…
どこから来た人形かは分からない。
全く…
謎だらけの不思議な人形たちなのだ。
完