エリザベスドール7-1
「アナタが欲しいから」
「やめろよ、変な気を起こすのは!」
「いやネェ。変な気なんか起こしてないわよ」
フレデリカはそう言いながらも、内心は邪な事を考えている。
「起こしてるだろう?
僕に抱きつくな!」
「イイじゃなーい。
キャサリンと別れたんでしょう?」
「別れちゃいない!」
「あーら、そォ?」
「誰がそんな、イイ加減な事を言った!?」
「クラスの情報屋のコレットよ。キャサリンの父親に直接電話したらしいから」
「あの女め!」
ルークは思わず舌打ちした。
コレット・フロイト…
クラスの情報屋って言われるぐらい、何でも知りたがる…
何にでも首突っ込んで来たがる…
口の軽い女の子だ。
「父親に交際止められたんでしょう?」
「それは…」
参ったな…
キャサリンの魂の訴えの事なんて、自分とシェリーしか理解出来ない。
フレデリカに説明したって信じるハズがないのだ。
「寂しがる事ないのよ。 今度は私の番だから」
勿論、フレデリカはルークとキャサリンとの状況なんて知る由もない。
「私の番て、何だよ?」
「鈍い男ネェ。アナタの恋人のポジションに就く順番よ」
「それが君だって?」
「他に誰がいるって言うの?」
「他にって…」
さっぱり見当が付かない。
「超巨乳でナイスバディのこの私しか、いないでしょう?」
エロい言葉でルークを誘惑しようとする。
「恋人扱い、するな」
ルークは逃げようとするが、フレデリカはグイッと腕を握って離さなかった。
フレデリカって結構、握力が強いのだ。
グイッとルークの首を引っ張る。