Heaven knows.-14
「私の居所……」
「一緒に居るのですー」
「ミモリ様と契りを交わしたのですー」
二人がキャッキャと私の傍ではしゃぐ。……甘い香りと甘い刺激に熱くなった体で「ミモリ」にしがみ付く私に、そう言って。
「我のシュリ、もう我からは離れられぬ」
く、と力強く抱き寄せられ、唇を重ねられ――…
「あの飲み物は我の血だ」
我とここに居るためにと特別に用意した、なんて言われて、余りの衝撃に一瞬凍りついた。けれど、それを当然の事のように言い放ったから、思わず笑みが零れた。
「血……?」
「ああ、そうだ」
「甘いんだ」
「シュリはそう感じるのか?」
「喉が焼け付くかと思うくらい、甘い」
「そうか、不味くなくて良かった」
ふ、と笑って私に口付けると、
「……我のシュリ。永く待ちくたびれた」
さあ、我と永劫の契りを。
あの日のハンカチを私に手渡しながら、美麗な笑顔でそう言った。