Heaven knows.-13
「我らも行こうか」
私の体を支え、そう囁く。
美麗な笑顔に促されるままに、私はお社に吸い込まれるような感覚を味わった――…。
―――――…
「シュリ様シュリ様ー」
「シュリ様シュリ様ー」
声が聞こえて私は意識を取り戻した。
「シュリ、頭は痛くないか」
フワリと頭に触れた手に、私は冷静になって周囲の状況を見回した。
「ここ、は……」
「我の社だ」
「社……私、」
「さあ、まずはこれを一口でも」
私、どうしたら良いの、と尋ねるより先にスッと前と同様の漆塗りの杯が差し出されると、何を考えるまでもなくあの甘い香りに誘われるように杯に口を付けた。
それを飲み下す様子を満足気に眺めていた「ミモリ」が、傍で座っていた二人に「我に」と告げると、直ぐに用意され、
「シュリ、」
微笑み、口に含むや否や、私に唇を重ねて、甘く香るそれを流し込む。そのまましつこいほどに唇を刺激され、甘いそれで体が火照っているのか、唇への刺激で火照っているのか……正直戸惑って。
「ふ……。我のシュリ、今からはここが居所だ」
煌びやかで、美麗な笑みをうかべて。
「ミモリ」は、そう言ってクスリと笑った。