Y先生の乙女な不安-9
「…そう、だよ。」
「え?」
「私、ハルが好き過ぎて、不安になる。最近ハルと会えなくて、すごく寂しかったもん。
本当は私、ハルとちょっとの間も離れてたくないのっ…。」
自分で言って赤面してしまう。
自分の思いを口に出すってなんて恥ずかしいんだろう。
こんな、顔が熱くなる。
私はハルの顔が見られなくて、つい下を向いた。
「………。」
恥ずかしいっ…何か言ってよ…。
「…やっべぇ。」
え?
「何………んっ!…ふ、ぁ…っ。」
---気づいた時には、ハルの唇が私のそれを塞いでいた。
突然のことに驚いて離れようとする私の頭を後ろから抱え、噛み付くように激しく口づける。
「逃がさねぇよ。」
「んぅ…っ、ハル…やっ…。」
息を吸う暇もない。
ハルの舌に私の口内を確かめるようになぞられ、腰が砕けそうになる。
私達の間にあった机を、「邪魔」と呟いて脇に押しやったハルの少し苛立った表情も、私の体温を上げていった。
激しく、深く、蠢く。
気持ちごとぶつかってくるみたいな強引なキスに、翻弄される。
逃げ回る私の舌はハルの舌にねっとりと絡められ、身体が熱くなっていった。
嘘、キスだけでこんなに…。
ここの所ハルと会えず、ハルのことばかり考えていた。
逢いたかった。
触れて欲しかった。
だけど、私は自分で自分を慰めるなんて思いつきもしなかった。
だから…---
「やぁあ…っ…ハル、だめ…」
---放っておかれた私の身体は、ハルの体温に異常に感じ過ぎてる。
「何がだめ?」
「私、変…んっ、はぁ…。」
「超イイ顔してるけど?」
ハルはからかうように言って、私の鎖骨から耳の裏にすうっと舌を滑らせた。