SEXの条件・学級委員長 川崎静奈 B-3
下から上へと激しく攻め立てるような情熱的な舌の動きに、私はただうっとりと酔いしれる。
無意識のうちに繋がれた両手。
お互いを確かめあうように、私たちは手を強く握りあいながらキスを繰り返した。
「……しず……」
私の名を呼ぶヤマトの息が、直接唇にかかる。
「……ほんまに…かまへんのか?……」
「……ん?」
「……俺がどんな男か……お前が一番わかってるやろ……」
ヤマトの言葉がズキリと胸を射す。
セックスしてもつきあえないという条件を、あらためて確認されたような気がした。
――そんなこと最初からわかってる。
ヤマトにとってうざい女にだけはなりたくない。
だからこそわざわざ、私は処女を捨てたのだ。
「……あたし……ヤマトが思ってるほど……真面目な女じゃないよ……」
やっとの思いで、ずっと心に決めていたセリフをぎこちなく読み上げた。
一瞬の沈黙――――。
………ヤマトは、どう思っただろう?
それを確かめたくて、彼の顔全体が見えるように離れようとした途端、身体を強く抱きすくめられた。
ヤマトの圧倒的な存在感が私を包みこむ。
「……あほ……何カッコつけてんねん……」
少し呆れたような口調で言いながら、優しく頭を撫でる大きな手の平―――。
その温もりに泣きたくなった。
「……ほ、ほんとだもん……バージンでもないし……」
必死で言い訳する唇をキスで塞がれ、そのままベッドに倒される。
ヤマトの体温が今まで以上にしっかりと伝わってきて、胸がドキドキした。
唇から頬をたどって、耳、首筋へと移動していくヤマトのキス。
触れられた部分から全身に魔法がかかったように、私の身体はじいんと痺れて動けなくなってしまった。