DMAI0-2
「おもしろい街ですね」
「そうか?いっつも来てるとそう見えないもんなのかね」
「じゃ、面白くしてやる」
「!!??」
一は、ばっと振り向いた。一の発言に応えるようなゾクッとする声が聞こえたからだ。
他の6人も一の異変に気付いたらしく振り向く。
「なぁ、陽子………変な声聞こえなかったか?」
「普段は聴覚抑えてるから皆と変わらないわよ。一は何か聞いたの?」
「あぁ………」
「なんだろーねー」
皆不思議に思っていると、アムネシアが急に何かを指差した。
「あれじゃないですか?」
6人がその先を視線で追っていくと、
「………紙?」
道路の真ん中に置かれている小さい紙。 というか、捨てられているといった方が的確だ。
「紙だな」
『ビューーー』
すると突然強風がふいた。
「あ、紙」
と言って一が走りだす。
「陽子!見失わないでくれ!」
「うん!」
陽子は視覚を解放した。視線は小さな紙を捉え揺るがない。
「次の路地を右よ!」
一を先頭に、6人が走って着いていく。
200メートルほど走ったか、7人は紙に追い付いた。
「しっかし紙って、アムネシアどうしたんだい?」
「いや、何か………」
「………触ってみます?」
皆に聞きながらも、のりは既に触っていた。
「7名様です」
「!!!???」
のりが触ると知らない声が聞こえてきた。
『パァァーーッ』
7人の周りは光に包まれた。