“異聞" 老木との約束-9
しかし、
(・・・戻るかな )
このまま 2人の絡み合いを眺めているのも一興だが、
もしもここで慶次やまつに見つかってしまった時にはどうなるか。
想像できないような“結末"になりそうな予感に襲われた捨丸。
彼は思わずブンブンと首を横にふりつつ くるりと後ろを向いた。
( 今夜はもう帰って寝よう。旦那は旦那で上手くやるだろうし・・・ )
ふぅとため息をつきつつ
捨丸の姿は、煙のようにその場から消えた。