“異聞" 老木との約束-4
気をきかしたのだろう。
いつしか松風の姿は見えなくなってしまっていた。
そして自らが敷いた着物の上であぐらをかく、身に何も纏っていない慶次。
そして その彼に両腕で抱き締められつつも、股がるようにして彼の上に座り 向かい合うまつ。
慶次の日焼けした茶色い肌の中では、
まつの白い肌は一際輝くようにして浮き上がって見える。
「 あっ・・・ 」
まつの口から思わず甘い喘ぎが漏れる。
彼女の白く形の良い乳房に慶次の口が吸い付き、
その唇が彼女の桃色の乳首に触れたからだ。
既にピンと張っていた乳首を慶次の舌がゆっくりと転がし 時には弾き、音をたてて吸う。
―――チュル・・・チュバ・・・・・チュル・・・
「あん・・・・あっ・・・」
「・・・おまつ殿、感じるか?」
慶次の言葉に、まつは自然と胸を突きだしつつ 背を仰け反らせながら コクコクと頷く。
「 もっと・・・もっと・・お願い。焦らさないで、慶次殿・・・・」
まつは夢中で慶次の愛撫を求める。
両手はいつしか慶次のがっちりとした首元に回されていた。
「 心得た 」
満足そうに微笑むや、
慶次の舌がカリッとその乳首を甘噛みする。
ビリビリッと、まるで電流のような快感が まつの背筋を貫いた。
「 ああ―――っっ!! 」
心の奥底で待ち焦がれていた慶次の愛撫に
まつは 心の底から悦びを感じていた。
夫との睦事とはまた違う、
長年命をかけて自分を想ってくれ
自分も憧れていた あの慶次に抱かれる。
背徳の薫りを漂わせながらも、
まつはその薫りを存分に吸い込んでいた。
いつしか慶次の唇は反対側の乳房へと移り、今まで愛撫を受けていた乳房は
慶次のがっちりとした大きい右手のひらに包み込まれ揉みしたがれていく。