アブノーマルな彼を好きなノーマルなあたし。-2
「…あの、吉沢さん?」
「何?」
「その…前にあたしが言った付き合うって話…」
「え!?あれ、本気だったの?!」
「冗談だと思ってたんですか!?あんなに真剣に告白したのに!!(最後キレちゃったけど)」
「だって、今や芸人さんのコントだって真剣じゃん?」
「え、意味わかりませんけど!!なんであたしの告白とコント同列に考えちゃったんですか?!コントでしたか!?あたしの告白はコントでしたか??!」
「うん、コントでした」
「さらっと言ってのけたよ!!」
どこまでKYなのこの人…。
ちなみにKYはK(この)Y(やろう)。
「ホンット…、吉沢さんてKY…」
「え?(K)カリスマ的に美しいまるで奇跡を見ている(Y)ようだって?」
「めっちゃ自己中に解釈された!!」
「あ、ごめん。(K)輝くような(Y)容姿だった?」
「どーして全て自分素晴らしい的になっちゃう!?あっ、そうか!ナルシストだからか!!」
「そんな…照れるな」
「全っっっ然誉めてねェ!!」
「あれ?おかしいな…。俺には最高の誉め言葉に聞こえたのに…」
「いい耳鼻科紹介しましょうか?」
耳まで自分勝手ときたら、何だかもう全てのやる気が削がれた気分だわ…。
「吉沢さーん、好きでーす」
「俺も、麗菜ちゃん好きだよ」
「何番目にですか?」
「女性では一番かな」
「総合ランキングでは?」
「…ひゃく」
「すみませんありがとうございます女性部門第一位」
「あ、ごめん違った。女性一番は母さんだった」
「…じゃあ、二位ですか?」
「二位はキャサリン達」
「…誰ですか?(達?)」
「実家で飼ってる黒蟻さ」
「あの、せめて人類ランキングにしてくれませんか?てか蟻ってそれ、飼ってるんじゃなくて野生動物(?)でしょ?」
「違うよ!ちゃんと近くの山から巣ごと持ってきたんだ!」
「今すぐ自然に返してあげてください」
…あたし、蟻以下って…。
泣ける…。