エリザベスドール3-7
ある夜の事だった。
ルークはエリザベスの顔を見ながら言った。
「所詮はコイツ、タダの人形だよね。何の感情も湧かなくなったし…
あの老紳士の元に、返すとしよう」
クルリと背を向け、向こうへ行こうとした時…
「ルークったら、私を捨てる気なの?」
「!?」
足を止めたルーク。
一瞬、自分の耳を疑った。
体が震え出す。
又、声がした。
「私と言うレディがいながら、他の女に手を出すなんて。案外、浮気っぽいのね?」
「え、エリザベスか!?」
「レディと話しをする時は、ちゃーんとこっちを見なさい」
「エリザベス…だな?」
「ルーク!」
「うるさい、喋るな!
人形のクセに…」
意を決してルークは振り返った!
つづく