超最強嫉妬彼女 前編-8
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放課後を知らせるチャイム。
本藤は…先に帰ったか。
荷物をまとめて振り返ると、本藤はもういなかった。
「…なーに気にしてんだ俺は」
頭をかいて席を立ち、下校を始めた。
今日は約束してる女もいないし、のんびり帰るか。
そんなことを考えながら昇降口で靴を履き替えようとした時、いつもと違う状態に気付いた。
「……ん」
下足箱の中に手紙が入っていた。
「今時ラブレターかよ」
苦笑いしてしまったがまあいいや、今日はこいつで時間を潰そう。
そう決めて手紙を手に取り何気なく裏を見た。
「………は?」
公也へ
本藤花耶より
「…あいつかよ」
予想外過ぎて多少は焦ったが、あいつが俺のことを好きなんじゃないのかという可能性が再びでてきた。
あいつは手紙を入れるために急いで帰ったのか。
つーか、やっとあの話題の美人転校生を抱ける。
俺は期待しながら手紙の封を開けた。
明日の放課後残ってて
「一言かよ!つーか明日かよ!」
あいつはやっぱりわからん。
だがこれは面白かったぞ、本藤。