超最強嫉妬彼女 前編-7
「…」
俺は隣でいつものようにかけうどんの券を買った。
一杯150円はかなりリーズナブルだ。
それを見て、なぜか本藤も同じかけうどんを購入した。
「…もっといいもん食えばいいじゃねえか」
「いいの、公也と一緒がいい!」
本藤はニコニコしながら言った。
空いている席に座り、うどんを食べる。
「公也って部活してないの?」
「してるように見えるか?」
「見えない」
またかよ!
心の中でつっこむと、熱いうどんを一生懸命口に入れている本藤と目が合う。
「……お前は部活、してなかったのか?」
「……してなかったかな」
「ふーん」
「部活はしてないけど、スポーツはしてた」
「どんな」
「内緒」
話が少しでも膨らむと、こいつとはいつも話が終わってしまう。
だが、なんとなくこいつが心を許してくれているのはわかった。
***
それからも、学校ではなぜか俺は本藤と一緒にいることが多くなった。
俺もいつの間にか、こいつに心を許しているのかもしれない。
俺は前と変わらず、ただ本藤を抱きたい一心だが、こいつは俺のことをどう思っているのか。
前からこいつは気まぐれだと思っているけど、なぜこいつは俺と一緒にいるのだろうか。
なんだか本藤に振り回されている気がする。
だがこの数日、いつも一人でいた俺にとっては本藤と連んでいる時間は楽しかったのかもしれない。
こいつとなら、ずっとばかやってもいいかもな。
そんなことを考えていた。
だがしかし、その日の放課後、事態は急展開を迎える。