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超最強嫉妬彼女
【学園物 恋愛小説】

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超最強嫉妬彼女 前編-19

***

「公也、私服かっこいいね」
「……お前も可愛い」
「ふぇ!?」
花耶はシンプルな白のワンピースを着ていた。
華奢な体によく似合っている。

つーか、なんで俺はこんなこと言ってるんだ?
そんで照れるって…

手は繋いだまま、恥ずかしくてさっきの花耶のように天を仰ぐ。
結構都会なのに、星がよく見えた。



川沿いをしばらく歩いていたが、俺は花耶に休憩を提案した。

河原へと出る階段に二人して座る。

普段は気にしていなかったが、月が川に映っていて、静かで、すごく落ち着いた。

「花耶、俺さ」
「うん」
「今日、ミキと遊んで全然楽しくなかったんだ」
「うん」
「今まで俺もヘラヘラ笑ってたけど、なんかばかみたく感じた」
「うん」
「もうずっと女を抱いてなかったから、なんか女をとっかえひっかえするっていう概念が無くなってたっつーか…」
「うん」
「気付いたらもうどうでもよくなってたのかもしれねえ」
「うん」
「話さない日もあったけど、花耶と出会ってからは花耶とばっか一緒にいてさ」
「うん」
「なんか花耶といる時間のほうがすげえ楽しかった」
「ありがと」
「花耶もわかってたと思うけど、俺は最初、花耶を抱きたくてしょうがなかったし、そのつもりで一緒にいた」
「うん」
「でも今はな、抱きたいからとか、ただ楽しいからって理由で一緒にいたいと思ってねえ」
「うん」
「俺、花耶が好きだから一緒にいたい」
「……」



これが俺の出した答え。


今まで俺は勝手な自信に溢れていて、何もかも傲慢だった。

でも花耶が。

いつも真っ直ぐな花耶がいつの間にか変えてくれてたんだ。


花耶を振ったときだって、なんか言いづらかった。

今まで躊躇することなく何十人の女に言ってきた言葉が、なかなか出なかったんだ。


「花耶、俺ってこんなやつだけどな、俺と付き合ってくれるか?」
「……我慢する」
「何を」
「泣くの」
花耶は涙を目に溜めてこらえていた。
「泣いていいって」
「うっ…うわあああん!公也が好きって言ってくれたああああ!付き合ってって」
「ばか!泣き叫ぶな!」
俺は片手で口を抑えてもう片方の手で頭を撫でて落ち着かせる。

やがて落ち着いたのか、花耶はそのくりくりとした目で俺を見つめた。


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